住宅ローン用語集
フラット35
フラット35とは
【フラット35】は民間の金融機関が住宅金融支援機構と提携して提供する、全期間固定金利型の住宅ローンです。メガバンクや地方銀行、信用金庫、信託銀行などの金融機関のほか、【フラット35】を専門に扱うモーゲージバンクでも取り扱っています。
金利と融資手数料は取扱金融機関によって異なりますが、全期間固定金利型であることや借入条件は、どの金融機関でも同じです。
【フラット35】の利用条件と概要
【フラット35】には次のような利用条件があります。
申し込みが できる人 |
|
---|---|
要件 |
【フラット35】以外に借入(自動車ローン、教育ローン、カードローンなど)があれば、
|
資金使途 |
申込本人またはその親族が住む新築住宅の建設・購入、中古住宅の購入資金、 |
対象となる 住宅 |
床面積が一戸建て等の場合70㎡以上、マンション等の場合30㎡以上 |
借入額 |
100万円以上8,000万円以下 |
借入期間 |
15年以上35年以下 |
保証人 |
不要 |
団体信用 生命保険 |
加入可能。ただし、健康上の理由その他の事情で加入しない場合でも利用可能。 |
【フラット35】の金利
【フラット35】は全期間固定金利です。適用される金利は金融機関によって異なります。
また、「ペア連生団信(デュエット)」に加入する場合は0.18%上乗せ、新3大疾病付機構団信に加入する場合は0.24%上乗せされます。
一方、新機構団信に加入しない場合は、0.2%が差し引かれた金利が適用されます。
買取型と保証型の比較
【フラット35】には買取型と保証型があります。多くの場合は買取型で、買取型は、民間金融機関が融資した住宅ローンを住宅金融支援機構が買い取るものです。
一方、保証型は民間金融機関が融資した住宅ローンで、住宅金融支援機構が利用者が返済できなくなった場合に備えて保険をかける仕組みのもので、【フラット35】(保証型)とされます。
買取型と保証型は、借入条件はほぼ同一ですが、下記のような点で異なっています。
買取型 | 保証型 | |
---|---|---|
借入期間 | 15年以上35年以内 | 取扱金融機関によって異なる |
借入額 | 100万円〜8,000万円で建設費または購入価額以内 | 取扱金融機関によって異なる |
自己資金 | 自己資金なしでも可能 | 取扱金融機関によって異なる |
団体信用生命保険 | 任意 | 取扱金融機関によって異なる |
例えば、保証型の場合は自己資金の割合などに定めがあり、その分金利が低く設定されているなど、金融機関によって独自性を打ち出している点に特徴があります。
【フラット35】のメリット・デメリット
【フラット35】にはどのようなメリットとデメリットがあるでしょうか?主に銀行等の住宅ローンと比較してみましょう。
メリット
全期間固定金利型
完済までの金利が決まっているので、返済計画が立てやすい、返済額が上昇する心配がない、などのメリットがあります。
保証人不要、保証料なし
借入にあたって、保証人は必要ありません。また、保証会社の保証も不要なので保証料もかかりません。
自営業者などでも申し込み可能
働き方の形態などが申込対象になっていないため、安定的な収入と返済負担率の基準以内の借入金額であれば、自営業者なども申し込みやすいといえます。
デメリット
変動金利型に比べると金利が高め
金利タイプは全期間固定金利型のみなので、変動金利型などに比べると金利は高めになる傾向にあります。
物件の審査がある
住宅が住宅金融支援機構が定めた技術基準に適合している必要があります。また、物件審査のために手数料がかかる場合があります。
金利の引き下げメニューがある
下表のメニューに該当する場合、金利の引き下げの対象になります。
金利の引き下げ幅と引き下げ期間はポイントにより異なります。
ポイント別金利引き下げ
1ポイントで5年間年0.25%の金利引き下げ
子育てプラスを利用しない場合は4ポイントが上限
ポイント引き下げメニュー
概要 | ポイント | ||
---|---|---|---|
家族構成 | 【フラット35】 子育てプラス |
若年夫婦世帯、またはこどもの人数等に応じて 借入金利を一定期間引き下げる |
子ども3人の場合 3ポイントなど |
住宅性能 | 【フラット35】S 【フラット35】 リノベ |
長期優良住宅など、省エネルギー性、耐震性などを備えた 質の高い住宅を取得する場合に借入金利を一定期間引き下げる |
ZEH住宅の場合 3ポイントなど |
維持保全 | 【フラット35】 維持保全型 |
維持保全・維持管理に配慮した住宅や既存住宅の流通に資する 住宅を取得する場合に借入金利を一定期間引き下げる |
1ポイント |
地域連携 | 【フラット35】 地域連携型 【フラット35】 地方移住支援型 |
子育て世帯や地方移住者等に対する積極的な取組みを行う 地方公共団体と住宅金融支援機構が連携し、 住宅取得に対する地方公共団体による補助金交付などの 財政的支援とあわせて、借入金利を一定期間引き下げる |
子育て支援、空き家対策は 2ポイント、 地域活性化は1ポイント、 地方移住支援型は2ポイント |
まとめ
【フラット35】は金利が上がったり返済額が増えたりするリスクはないので、安心感があり、返済計画も立てやすいでしょう。また、子育て世帯や高品質の住宅の場合には金利の引き下げもあるので、低い金利で全期間固定金利型を借りることができるかもしれません。金利引き下げメニューに該当するかどうかを事前に不動産会社などに確認し、住宅ローン選びをしましょう。
- この「用語集」は、あくまで一般的な説明をしているもので、当社の商品の説明や広告をするものではありません。
- 記事中に用いているシミュレーションの金利は試算例であり、実際とは異なります。