住宅ローン用語集
つなぎ融資
つなぎ融資とは
住宅ローンが実行されるのは、一般的に住宅の引き渡し時です。そのため、注文住宅のように住宅の引き渡し前に「土地の購入費」「着工金」「中間金」等の支払いが発生する場合には、住宅ローンとは別に資金を用意する必要があります。そのようなケースにおいて、住宅の引き渡し前に必要な資金を一時的に立て替えるためのローンが、つなぎ融資です。
つなぎ融資が必要な時
つなぎ融資は「土地購入時」「着工金を支払う際」「中間金等を支払う際」に、自己資金では賄えない場合に利用します。
つなぎ融資の流れ
つなぎ融資を受けるには、ハウスメーカーや工務店と建築プランを決め、請負契約を締結し、審査を受けることになります。
つなぎ融資の承認を得た後は、土地購入代金や着工金、中間金等の支払いを行います。
住宅ローンの実行により、つなぎ融資を完済します。
つなぎ融資の諸費用
つなぎ融資には、住宅ローンと同様に、諸費用が発生します。
諸費用には、借り入れの契約時に必要な「印紙代」、「事務手数料」等が必要になります。
つなぎ融資の期間や金利
つなぎ融資の融資期間は最長1年程度で、一般的に担保なしのケースが多く、金利は住宅ローンと比較して高めに設定されています。なお、つなぎ融資は、融資期間に応じて日割りで利息がかかります。
もし、悪天候や不測の事態等で、住宅工事の進捗が遅れてしまい、融資期間が延びた場合には、融資の延長にかかる追加料金や追加の事務手数料などがかかる場合もあります。
そのため、不測の事態も想定した、十分に余裕をもった資金計画が大切になります。
つなぎ融資シミュレーション
下記は、つなぎ融資を受ける際のシミュレーションです。
一般的には、融資額から諸費用を差し引いた金額が振り込まれます。
前提条件
- 土地価格:1,500万円
- 建物価格:3,000万円
- つなぎ融資金利:3%(期間中、金利変動なしで計算)
つなぎ融資利用条件
- 土地購入代金(利用期間:10ヶ月):全額支払い
- 着手金(利用期間:4ヶ月):建物価格の30%の支払い
- 上棟金(利用期間:3ヶ月):建物価格の30%の支払い
- 事務手数料:11万円(税込)※概算
- 印紙代:2万円
土地購入代金 | 着工金 | 上棟金 | 合計 | |
---|---|---|---|---|
融資額(A) | 15,000,000円 | 9,000,000円 | 9,000,000円 | 33,000,000円 |
利息※ | 369,863円 | 88,767円 | 66,575円 | 525,205円 |
事務手数料 | 110,000円 | ― | ― | 110,000円 |
諸費用小計(B) | 479,863円 | 88,767円 | 66,575円 | 635,205円 |
振込額(A-B) | 14,520,137円 | 8,911,233円 | 8,933,425円 | 32,364,795円 |
印刷代 | ― | 20,000円 |
- 保険料や振込手数料などは含まれていません。
つなぎ融資は、注文住宅を建築する場合など、住宅ローンの実行前に土地の購入代金や着工金・中間金等の支払いに対応した仕組みです。融資期間は短くても、利用にあたっては、諸費用や利息が発生しますので、必ずご確認ください。
また、つなぎ融資の金利は、住宅ローンの金利より高い場合が多いので、融資を受けている期間が長くなるとその分の金利負担が増えます。工期の遅延などの不測の事態への備えを忘れないでください。建築スケジュールをしっかり確認して、自己資金と照らし合わせながら、返済計画を立てることが重要です。
- この「用語集」は、あくまで一般的な説明をしているもので、当社の商品の説明や広告をするものではありません。
- 記事中に用いているシミュレーションの金利は試算例であり、実際とは異なります。